玩具・ベビー用品
紙に命を吹き込め。紙の温もりを活かしながら、立体表現の限界に挑戦。
3D立体ペーパーパズル
紙に命を吹き込め。
紙の温もりを活かしながら、立体表現の限界に挑戦。
Bringing paper to life. Pushing the envelope of 3D expression while making use of the warmth of paper.
3D立体ペーパーパズル
3D Solid Paper Puzzle
新製品開発部門 ロールモデル
株式会社ウラノ
URANO Co., Ltd.
http://www.urano.co.jp/
今にも動き出しそうな、繊細でリアルなフォルム。紙製品とは思えないほどの精密に再現された骨格。この恐竜だけでなく、昆虫や海洋生物などの3D立体ペーパーパズルで人気を博しているのが、株式会社ウラノだ。デザインから撮影・製版・印刷まで手がける同社が、デジタル化による印刷業界の低迷を背景に、エコ素材かぐ什器やディスプレイを制作するため、3D技術を導入したのが数年前。
ある時、スズメバチ展のための顔出しパネルとともに、2メートルものスズメバチのオブジェを制作する機会があった。試しに同じデータを使って原寸サイズのものをつくってみたところ、驚くほどリアルなものができた。代表取締役の浦野公義さんも、その完成度に「これなら商品としても売れる」という手応えを感じたと語る。価格競争ではなく、「ものづくりの原点に立ち返って、他には真似のできないものをつくりたい」。そう考えていた同社にとって、ひとつの方向性が見えた瞬間だ。この商品の最大の魅力である、繊細なフォルムやディテールを生み出すのが、独自のレーザーカット技術。設計図と紙質にあわせて、パーツがきれいに抜けるように、レーザーカッターの強さとスピードを調整して操作することで、それは可能となる。一点一点カットする作業は大変だが、「苦労してつくったものは簡単には模倣ができない。だから、できるだけ苦労をしようと言っています」。そこには、紙素材と加工で新しい文化をつくり出した、自社の技術への信頼と自信もうかがえる。
現在アイテム数は約1,000超。自然界のさまざまな生き物をテーマにサイエンス寄りのコレクションが多く、マニア心をくすぐるデザインとリアル感は、世代を超えて夢中にさせる魅力がある。そして造型もさることながら、この商品には自分で組み立てる楽しさもある。ハガキサイズの特殊厚紙におさまったパーツを抜き取り、順番に組み立てていくと、新たな生命が宿ったように生き物たちの形が蘇る。海遊館をはじめ多くの博物館でも販売されており、最近ではフクイラプトルや三重県総合博物館のミエゾウのように、博物館の監修を受けたものも増えてきた。現在も毎日のように新作が生み出されているが、熱がさめないうちにアイデアを試作できるのは、デザイン・設計から製造までを兼ね備えた会社の強みだ。
この商品のヒットによって社内の意識も変わったという。BtoBのものづくりからBtoCの面白さを知り、従来の顧客に対しても、経験を通しての提案もできるようになった。今後に関しても「メタルや樹脂といった素材もありますが、うちはあくまでも紙にこだわりたい」と、印刷のプロとして「紙での表現」に挑み続ける姿勢をみせた。
This delicate and realistic form looks as if it were about to start moving. The unique laser cutting technique enables the 3D paper puzzle to be reproduced precisely, making it hard to believe that it is made of paper. This 3D solid paper puzzle brings you the joy of assembling on your own, and has a charm that attracts people of all ages. Over 1,000 items are currently available.